治療前



治療の概要
治療前の分析
- 上の親知らず(8番)が特殊な形態であった。左右ともに9番まであった。
- したがって、親知らず(8番)を12歳臼歯(7番)の代わりに使うことができなかった。
- これができれば、7番を抜歯して得られたスペースにむかって、それより前の歯を後方に下げることができた。すなわち、奥より8、6、5・・・と並べることも検討できた。
- 以上より2級仕上げ(上のみ左右の小臼歯を抜歯して得られたスペースで、①上の奥歯を前方に移動させつつ、②前歯を後方に引く、あるいは前歯のガタガタをとる治療)を目指すことになった。
- ただし下の歯の抜歯をしないとなると、あまりにも下の前歯が出てしまう。そこで、少しでも引っ込めるように、下の奥歯を後ろ向きに倒す動きを与えつつ矯正治療を進める計画とした。
- 治療後に上下の前歯が出ることは初めから分かっていた。とくに下の前歯は、口唇の力が強くかかり後戻りが避けられないので、リテイナーの種類とともに、これを一生使うような覚悟が必要であることをはじめに説明した。
- 治療後に上下の前歯が出ることは初めから分かっていたが、むしろ横顔はきれいになるという予想を立てていたため、患者も私も、この治療方針で治療を開始することとした。
治療中に困難であった点や、この症例のポイント

上顎2番(側切歯)の向きが悪く、これを動かす難しさがあった。

スライディングジグという装置を使って、上下の奥歯のかみ合わせの調整をした。患者さんには、これに頑張ってゴム(緑のラインが指すところ)をかけてもらった。

途中から右上の犬歯(3番)が全く動かなくなった。根の先が骨から飛び出しているからだと気づくまでに時間がかかった。その後のリカバリーにも時間がかかった。アーチワイヤーに付けた付加装置で根の先を骨に押し込んだ。

矢印の指す隙間(ブラックトライアングル)を閉じていくことにした。
治療後



治療前後




